2018 年 69 巻 2 号 p. 238-248
本稿は, 教員養成課程における社会学の役割について, 参照基準に準拠しながら検討を加えたものである. 教員養成課程において, 社会学は, 社会学としての高度の専門性が要求される教育機関と, 一般教養のひとつとして位置づけられる教育機関の中間に位置すると考えることができ, そこには3つの役割があると考えられる. すなわち, ①一般教養を担う社会学 (教養教育としての社会学), ②「教科の専門性」から必要とされる社会学, ③教員という職業に関わる社会学である. また, 本稿では, 参照基準を基礎とした高等教育の標準化は不可避のものであり, 個別の状況に応じてどの程度の標準化が行われるべきかが問われていること, 社会学の存在意義を一般に理解させるためには初等中等教育への「介入」が必要であることを主張した.