社会学評論
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女性労働者と複線型人事管理、柔軟な労働生涯について
西山 美瑳子
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1988 年 39 巻 3 号 p. 250-265,370

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抄録
一 女性労働者の増加、男女雇用機会均等法の施行とその影響…女性労働者の労働力率は年々上昇し、中高年層の就業率が高まっている。雇用機会均等法は、雇用・処遇について努力規定・禁止規定を課している。雇用機会均等法の影響は、産業により差があるが、漸次広がりつつある。二 女性のライフ・ステージと職業生活設計の多様性、職業生活の柔軟性…就業パターン形態や生涯設計の在り方の多様化が進んできた。個別的な職業生涯設計を念頭において、主体的に人生設計を創出する時代が現代といえる。柔軟な職業生涯への対処が必要である。三 能力主義人事管理と複数進路選択制…現在、終身雇用制、年功型人事管理は崩壊し、能力主義人事管理が台頭している。能力主義人事管理は進路コース多選択制で個別的、多元的であり、従業員の意思、主体性、適性を要件とする。今日の人事制度変革期における能力主義・複数進路選択制人事管理の導入、中途採用の増加は、柔軟な労働生涯への志向を持つ女性労働者には従来の年功主義人事管理よりはなじみ易いといえよう。四 複線型人事管理の社会的課題-女性労働者の人事管理の問題点-…人事処遇制度の後進企業ではその諸制度の未成熟・不備がある。一般に、従来の企業内男性文化と新たに持込んだ女性の側の価値観や文化との衝突、相克がある。業績結果主義、会社優先家庭無視が男性企業文化とするなら、努力過程評価、家庭生活配慮への要請は女性文化を反映する。今後の企業では、企業文化の女性化が漸次浸透することになろう。
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