社会学評論
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下町地域における町内社会の担い手層
戦前期の下谷区を事例として
小浜 ふみ子
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1995 年 46 巻 2 号 p. 188-203

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抄録
「町内会」は, 日本の都市社会における代表的な地域集団である。「町内会」の先行研究は, その起源や機能に関する論争を通じて, 見るべき成果をあげてきた。その一つが担い手層に関する研究である。しかし, それらの先行研究も町内社会を実質的に支えている担い手層を「戦前の名望家層に代わる戦後の役職有力者層」と位置づけるにとどまり, 戦前の名望家支配それ自体を実証的に解明してはいない。本稿は, 戦前期の下谷区を事例として, 町内社会の担い手層の社会的背景を実証的に分析し, そこには名望家層と称される旧来の地主や資産家は殆ど存在せず, 地方出身の来住者が, 歴史的・社会的背景の下で自営業主層として町内社会に定着し, 次第に担い手層を形成した過程を明らかにする。この過程は, 彼らの地位達成と経済的・社会的資源の蓄積が, 最終的に町内社会の主導的地位を確立させ, 複数の役職を兼務させるに至った軌跡として把握される。
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© 日本社会学会
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