日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
シンポジウム1
運動と呼吸
本間 生夫
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 10 巻 2 号 p. 169-172

詳細
抄録

運動時には換気は増大する.その呼吸調節メカニズムには神経性調節と液性調節がある.神経性調節においては運動している筋肉からの求心性活動が呼吸中枢に働き,換気を高めるという研究が多く出ている.さらに最近,中枢内での四肢の筋肉に運動指令を発する機構が呼吸中枢をも駆動しているという考え方がある.ヒトの脳機能を調べる方法が開発されてきており,一部運動時の脳内活動部位も示され始めている.液性調節は運動時の換気亢進に主体的役割を示しており,CO2,pH,Kイオンなどが重要な換気亢進因子となっている.

著者関連情報
© 2000 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top