日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
シンポジウム1
拘束性肺疾患と運動
藤本 繁夫田中 繁宏岡本 隆志平田 一人栗原 直嗣
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 10 巻 2 号 p. 181-188

詳細
抄録

肺線維症患者は,運動時の低酸素血症が顕著で,換気刺激の増加や浅速呼吸による死腔換気率の増加により,換気量の増加反応が顕著であった.また心拍増加も強く,酸素脈も早期に頭打ちになり,下肢筋での乳酸産生が増す.さらに非活動による下肢筋量の減少や酸素利用能の低下による運動制限が示唆された.酸素吸入により,乳酸産生量の減少に見合った換気量の増加が抑制されるが,下肢筋量や機能の改善効果は期待されず,運動訓練を指導する余地が示唆された.

著者関連情報
© 2000 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top