2001 年 10 巻 3 号 p. 391-397
外来での呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)プログラムに参加した在宅酸素療法(以下HOT)実施中の慢性呼吸不全患者14名に対し2度の自宅訪問を実施し,呼吸リハの継続状況を調査した.呼吸リハプログラムは,呼吸方法(腹式・口すぼめ),筋力(上・下肢,ならびに呼吸筋)トレーニング,歩行訓練からなる.自宅訪問時には,実施状況,訓練方法の理解,必要性の理解について評価し,未実施項目については再指導を家族とともに行った.その結果,呼吸方法に比べて筋力トレーニングの実施率は有意に低かった.<br> また,呼吸リハの方法の理解度ならびに必要性の理解も,筋力トレーニングでは呼吸方法に比べ有意に低かった.2度目の訪問時にはいずれの項目でも実施率が上昇したことから,自宅における訓練継続の意識づけならびに適切な指導の重要性が示唆された.