2001 年 11 巻 2 号 p. 269-274
富山市医師会地域の医療機関における在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy,以後HOTと略)の現状を調査した.その結果,回答施設中でHOT患者を診察したことのある施設は166施設中65施設(39.2%)であり,診察したことのない施設101施設中今後のHOT患者の受け入れを可能としている施設は27施設(29.7%)であった.在宅医療の先駆的存在であるHOTが今後さらに充実していくためには,医療機関同士の情報公開などの病病連携・病診連携が不可欠であり,そのためには,医師会や行政などを中心とする地域ケアシステムの構築が必要と考えられた.