2003 年 13 巻 2 号 p. 356-364
外来呼吸リハビリテーション(外来呼吸リハ)を18ヵ月以上継続しているCOPD患者を60歳代,70歳代,80歳代の3群に分け,年代ごとの改善率の比較と各年代における長期効果について検討した.年代ごとの改善率の比較を行った結果,80歳代で Borg scale が外来呼吸リハ施行後6ヵ月に60歳代と70歳代よりも有意に増加(p<0.05)した以外,3群間で呼吸機能,胸郭拡張差,呼吸筋力,6MDおよびHRQoLの改善率に差を認めなかった.各年代における長期効果では,各年代とも呼吸機能,胸郭拡張差,呼吸筋力,6MDおよびHRQoLを長期にわたり改善し,その効果を維持することができた.COPD患者に対する外来呼吸リハは年代を問わず有益であると考えられ,改善効果を維持するためには継続する必要性があると推察された.