2003 年 13 巻 2 号 p. 351-355
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者25例を対象に,外来通院で包括的呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)を6ヵ月間施行し,前後に身体機能(呼吸機能・運動耐容能),QOLおよび心理面(抑うつ・不安感)を評価し,呼吸リハの効果を抑うつ・不安の側面から検討した.呼吸リハ施行後,呼吸機能の一部,運動耐容能およびQOLの改善とともに抑うつ・不安感は有意に改善した.抑うつ・不安感の軽減と身体機能の改善は直接的な関係が認められなかったが,疲労感との関与が示唆された.