2004 年 14 巻 2 号 p. 302-305
公立陶生病院呼吸器・アレルギー内科病棟において非侵襲的陽圧換気法(NPPV)を施行した急性呼吸不全100症例を対象に,急性期看護用チェックリストによる合併症の検討を行った.合併症としては,主にマスク装着の不快感,腹部膨満,鼻根部発赤を認めた.腹部膨満感および鼻根部発赤の有無で設定圧に差を認めなかった.鼻根部発赤群におけるNPPV装着期間は,非発赤群と比べ有意に長かった(10.8±8.7日vs 6.1±6.9日,P=0.0098).血清アルブミン濃度はNPPV導入前後で鼻根部発赤群(前 3.8 g/d<i>l</i>,後 3.2 g/d<i>l</i>),非発赤群(前 3.7 g/d<i>l</i>, 後 3.5 g/d<i>l</i>)いずれも有意に低下したが,発赤群では非発赤群に比べ低下の程度が大きかった(P=0.0059).