日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
重症慢性閉塞性肺疾患患者における外来運動療法の効果
原 由美緒方 賢一綾部 仁士島添 裕史宮崎 直樹入江 将考湄田 和美宮崎 浩行
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 17 巻 1 号 p. 35-40

詳細
抄録

強い呼吸困難感MRC Grade 4を呈し,%FEV1 50%未満30%以上の重症慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対し,外来運動療法の効果を多施設間で検討した.呼吸困難感スコア(修正Borgスケール)を使用したインターバル形式での持久力トレーニングと低負荷での下肢筋力トレーニングを併用したオリジナルプロトコールを作成し,外来呼吸運動療法を週2回・3ヵ月間施行した.6分間歩行距離,自由歩行距離,下肢筋力において有意な改善が得られ,運動耐容能と下肢筋力の改善が認められた.呼吸困難感を指標にインターバル形式の持久力トレーニングを取り入れたオリジナルプロトコールは,廃用性筋萎縮を伴いやすい重症COPD患者に対して効果的であった.今後さらに症例を蓄積して詳細に検討することが大切であると考えられた.

著者関連情報
© 2007 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top