抄録
私たちは平成19年4月より集中治療室に専任理学療法士をおき急性期呼吸リハビリテーションを行ってきた.こうしたアプローチにもかかわらず生じた呼吸器合併症の状況を検討するため,平成22年4月より翌年3月までに急性期呼吸リハビリテーションを実施した症例を対象に呼吸器合併症の有無,その内容および転帰をretrospectiveに調査した.対象例は1091例で,挿管人工呼吸症例は371例,うち187例が48時間以上の長期呼吸管理を受けていた.呼吸器合併症は96例(8.8%)に生じ,無気肺が84例,荷重側肺障害が7例,肺炎が7例,人工呼吸器関連肺炎が1例であった.合併症が死亡につながった症例はなかった.抜管後早期の再挿管は21例であった.積極的なリハビリにより重篤な呼吸器合併症は回避されていたが,抜管後早期の再挿管例がまだみられ,抜管時の慎重な評価が必要と思われた.