日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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ワークショップI
運動処方と運動療法の実際
塩谷 隆信佐竹 將宏川越 厚良菅原 慶勇高橋 仁美本間 光信
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2012 年 22 巻 3 号 p. 323-329

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抄録

呼吸リハビリテーション(呼吸リハビリ)は,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の日常生活活動を全人間的に支援する医療システムである.呼吸リハビリは,薬物療法により症状が軽快している患者においても,さらに相加的な上乗せの改善効果を得ることができる.運動療法は呼吸リハビリの中心となる構成要素である.運動療法施行時には体重減少を抑制し,運動療法の効果を高めるために栄養補給療法を併用することが望ましい.近年,低強度運動療法の有用性が報告され,その普及が期待される.運動療法は,継続して定期的に行われる必要がある.維持プログラムとしては,持久力トレーニングと筋力トレーニングが主体となり,運動習慣がライフスタイルに組み込まれていることが望ましい.運動療法のなかで,歩行は性別,年齢を問わず最も親しみやすい運動様式である.

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© 2012 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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