日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
非侵襲的陽圧換気療法のマスク接触部に用いる皮膚保護材の違いによる発赤発生率の比較
菊池 弘恵長谷川 悠子三宅 裕子大野 典子山根 正也細井 慶太閔 庚燁
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 23 巻 2 号 p. 176-181

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抄録

フィルム材の鼻根部への貼付,熱吸収シートの鼻根部への貼付と白色ワセリンの非侵襲的陽圧換気療法(Noninvasive Positive Pressure Ventilation: NPPV)マスク面への塗布の3つの方法によるNPPVマスク接触部の皮膚の発赤発生率の低減効果を41例の患者を対象として一部前向き介入研究を含む観察研究で比較検討した.鼻根部の発赤発生はフィルムを貼付した20例では11例(55%),熱吸収シートを貼付した7例では4例(57%),白色ワセリンを塗布した例14例では1例(8%)であり,白色ワセリンが他の2法より有意に少なかった(p<0.05).また白色ワセリンのもつ,ずれ応力の低減性や保湿性は褥瘡予防ケアに基づいており,皮膚の脆弱な高齢者でも安全に使用できるだけでなく管理が簡便で経済的な方法であることが示された.白色ワセリンをマスクの皮膚接触面に塗布する方法はNPPVマスクによる皮膚障害を予防する方法として広く利用されることを推奨したい.

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© 2013 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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