日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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ワークショップI
吸入指導と治療効果
山口 裕礼
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2014 年 24 巻 1 号 p. 65-69

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抄録
吸入指導の問題点とし,薬局で吸入指導を行えていない事実や標準化された方法がなく,どのような指導が効率的であるか検証されていないことである.そのため当院では定期的に薬剤師に吸入指導の講習会を行い,吸入指導用紙を用いて病薬連携を行っている.しかしながら患者に対する吸入指導の方法が口頭指導のみの薬局もあることがわかった.一方,講習会を受けていない薬局でも実技指導はそれなりに行われていた.忙しい薬局での吸入指導は長い時間をかけて吸入器具の扱い方を教える必要はなく,短時間でポイントを指導し繰り返すことによって効率よく行うことが可能である.今回初めてCOPD患者の吸入指導の際に実技指導群と口頭指導群に割り付けた場合の治療効果について後ろ向きに検討したところ,初回指導時と確認時において短時間作用型β2刺激薬吸入後の%一秒量に両群において差は認めなかったが,吸入指導と治療効果の検討においてさまざまな問題点を残した.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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