日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムI
救急現場でのNIV,ネーザルハイフロー
永田 一真松本 健大塚 今日子中川 淳大塚 浩二郎瀬尾 龍太郎渥美 生弘有吉 孝一富井 啓介
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2014 年 24 巻 2 号 p. 146-150

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抄録
さまざまな病態の急性呼吸不全に対する非侵襲的換気(NIV)の有効性が示され,救急現場においてNIVは非常に高い頻度で用いられるようになってきている.当院でも2004年よりICU外においても本格的に導入し,急性呼吸不全患者の院内死亡率の低下が得られている.NIVはその簡便性と迅速性から,救急現場において特に有益性が高く,酸素投与のみで不十分な呼吸不全には,疾患,病態にかかわらず禁忌がなければまずNIVをトライしてよいと考えられる.また近年導入されたネーザルハイフローについてはエビデンスがほとんどないものの,その利便性および快適さゆえに使用される頻度がますます高まっている.当院でも2012年6月より導入し60例を超える急性呼吸不全に対して使用しており有効性を実感している.しかしその位置づけはまだ明確に定まっておらず長所と短所を十分考慮しながら使用する必要がある.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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