日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムVI
ALI/ARDSの疾患概念と定義
林 伸一
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キーワード: ARDS, AECC基準, ベルリン定義
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2014 年 24 巻 2 号 p. 214-218

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抄録
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は1967年に初めて報告され,統一診断基準であるAECC基準が1994年に作られた後,さまざまな治療の多施設無作為比較試験(RCT)が行われた.しかし有効性が認められている治療は,低一回換気量による保護的人工換気のみである.そしてAECC基準の問題点を改善したベルリン定義が2012年に発表された.この改訂の最大のポイントは,酸素化の程度で重症度が3つに区分されたことである.今後は重症度に応じた治療選択が期待される.また将来のARDSの治療展開において,画像やバイオマーカーなど病状を詳細に「評価」する手段,治療方法の「改善」,そして複数の治療法の「連携」が重要である.ARDSに対する決定的な治療法が確立されていないなかで,死亡率は年々徐々に低下してきており,これは集中治療看護,理学療法,栄養管理などがうまく連携した結果であると思われる.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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