日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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ワークショップⅢ
咳機能評価と徒手や機械による咳介助
三浦 利彦石川 悠加
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2014 年 24 巻 3 号 p. 292-297

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抄録
2012年に英国胸部疾患学会(BTS)から発表された「筋力低下のある小児の呼吸マネジメントのガイドライン」では,高頻度胸壁振動法(HFCWO)や肺内パーカッションベンチレーター(IPV)などの機械的手技についても述べられているが,最も効果的な気道クリアランスとして,徒手や機械による咳介助(MI-E)が薦められている.吸気介助は,低い肺活量を補うため,救急蘇生バッグや量調節のNPPV,舌咽呼吸(GPB)によって行う.呼気介助は徒手によりタイミングを合わせて,胸郭や腹部を圧迫する.徒手介助で十分な効果が得られない場合は,MI-Eを用いて気道クリアランスを維持することで,気管挿管や窒息を回避したり,抜管を促進してNPPVへの移行を可能にする.MI-E機器は,2014年までに本邦でも数種類となるが,パーカッション機能を兼ねるものや,内部バッテリーのある機種もあり,今後の活用が期待される.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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