日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウムII
呼吸器中核病院でのCOPD
石原 英樹
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2015 年 25 巻 2 号 p. 197-198

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抄録
COPD患者の在宅ケアには,薬物療法のみならず,包括的なアプローチが必要である.呼吸不全に対する代表的な在宅呼吸ケアメニューの一つである在宅酸素療法は,わが国でも広く普及・定着している.一方,高二酸化炭素血症を伴う患者の低酸素血症に対する治療は,酸素療法を中心に行われてきたが,肺胞低換気を認める患者には,酸素療法だけではなく,何らかの換気補助療法の必要性が指摘されていた.近年,高二酸化炭素血症を伴う患者に対する換気補助療法として非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)が普及しつつある.NPPVには,従来の人工呼吸法にない簡便性・早期導入の容易さなどの利点があり,在宅NPPV症例数は急増傾向にある.
また,円滑な在宅医療継続のためには,地域医療連携が必要である.地域とのネットワーク形成によって,医療・福祉の両面から総合的に支援することが可能になる.
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© 2015 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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