日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
吸気プロファィルと薬剤放出パターンを表示する吸入指導の妥当性
近藤 哲理日比野 真大江 元樹赤澤 賢一郎谷垣 俊守加藤 さくら子
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2015 年 25 巻 2 号 p. 222-224

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抄録
われわれは以前にドイラパウダー吸入器(DPI)からの吸気パターンを表示する携帯型吸入指導器を報告した.今回は,より効率的な吸入指導を果たす目的で薬剤放出量も可視化する装置を開発した.アダプターによりタービュヘィラーないしディスカスから吸入を行い,吸気速度と放出薬剤量の時間推移を液晶画面に表示できるようにした.ともに30 L/min程度の吸気速度で薬剤の放出が開始していること,薬剤放出は吸気速度のピークに先行してピークに達していること,高い吸気速度が薬剤放出を必ずしも増加させないことなどが可視化された.さらに,低肺機能患者でも吸気パターン指導でDPIが適切に使用できる可能性も示された.
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© 2015 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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