抄録
当院は,療養病床,指定療養介護事業所,回復期リハ病棟を有しており,呼吸ケアに関して複雑多岐な問題を抱えている.そこで,2013年5月に呼吸サポートチーム(RST)を立ちあげた.当院の取り組みや課題について報告する.
立ち上げまでの経過として,当院では2007年より指定療養介護事業所を開設したため,人工呼吸器管理されている神経筋疾患,重症心身障害児(者)の入所者数が増加してきた.適切な呼吸および人工呼吸器管理が行えること,院内スタッフに対しての教育・指導を目的としてRSTを立ち上げた.
活動内容は会議と病棟ラウンドを定期的に実施.会議やラウンドを通して人工呼吸器設定等の検討を行ってきた.院内スタッフに対しては呼吸器の解剖,MI-E機器の使用方法に関する勉強会を行った.
当院では2014年10月の時点で46名の方が人工呼吸器を使用していた.NPPV患者の呼吸ケアの統一やRSTから発信された情報を共有し,日常のケアに繋げていくことが今後の課題となる.