日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
外来呼吸リハビリテーションを実施したCOPD患者の身体活動量の変化とうつスコアとの関連
白石 匡東本 有司本田 憲胤前田 和成岡島 聡杉谷 竜司西山 理山縣 俊之寺田 勝彦東田 有智福田 寛二
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キーワード: COPD, 身体活動量, うつ
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2015 年 25 巻 3 号 p. 384-388

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抄録

背景:慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)の特徴として,労作時の呼吸困難のために日常生活が制限され,身体非活動性となりやすい.うつ・不安症状はCOPD患者に高頻度にみられ,身体活動量との関係が報告されている.本研究の目的は,COPD患者における,身体活動量とうつ・不安との関連について検討することである.対象と方法:COPD患者17名(男性15名/女性2名)を対象として,呼吸リハビリテーション(以下呼吸リハ)介入前後に諸指標の評価をした.身体活動量の評価は3軸加速度計を用いて計測し,うつ・不安の評価にはThe Hospital Anxiety and Depression Scale(以下HADS)を用いた.運動耐容能の評価は6分間歩行距離(6-min walk distance: 以下 6 MWD)を,健康関連QOLの評価にはSt. Georges Respiratory Questionnaire (以下SGRQ)を用いた.結果:呼吸リハによる身体活動量変化は,呼吸リハ前のHADS(うつスコア)と正の相関がみられた.結論:うつ傾向のある人ほど,呼吸リハにより身体活動量は改善しており,積極的に呼吸リハを導入すべきことが示唆された.

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© 2015 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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