日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
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原著
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の日常生活の実態調査
―LINQを用いて―
山本 羊子大村 忠行澤村 千佳子中嶋 宏杉山 幸子土井 恵美木村 相泰阿部 哲也
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2016 年 26 巻 2 号 p. 233-237

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抄録

【背景と目的】Lung Information Needs Questionnaire(LINQ)は,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者が持つべき情報の必要性と十分性の乖離を明らかにする評価ツールである.また,患者自身が必要とする情報に焦点を合わせた教育により,そのセルフケアマネジメント能力は向上する.そこで6施設においてLINQによるアンケート調査を行うと共に,各施設における特徴を明らかにすることにより,患者教育及び指導をする際に重要となる因子について検討した.

【対象と方法】6施設それぞれよりCOPD患者を20名ずつ無作為に抽出し,LINQの6項目について評価,検討した.

【結果及び結語】COPD患者のセルフマネジメントにおいて必要とされる情報のうち,各施設に共通して「栄養」,「自己管理」についての情報量が不足していた,これらの項目についてはCOPD患者一般に不足する情報と考えられ,効果的な指導を実施するために,重点的な検討が必要であることが示唆された.

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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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