日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
軽症・中等症慢性閉塞性肺疾患患者への看護外来支援プログラム作成と試行の評価
田中 孝美西片 久美子竹川 幸惠東 雅之小林 千穂寺尾 多恵子永利 公児能見 真紀子
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 26 巻 2 号 p. 238-245

詳細
抄録

【目的】軽症・中等症COPD患者に対する看護外来における継続支援プログラムを開発し,プロトコル案に基づく支援を行い,その有効性を評価すること.

【研究方法】対照群のないパイロットスタディ.2014年5月~2015年5月に,看護師6名の協力を得て,軽症・中等症COPD患者19名に対してプロトコル案に基づく療養支援を実施した.主たる指標は健康関連QOL尺度のSGRQ Ver. 2日本語版を用いた.データ収集は,ベースラインから4か月毎に最長12か月迄の支援実施後に,連結可能匿名化した自記式質問紙調査を行った.

【結果】SGRQの総スコアと3つの構成領域スコアに関して,初回,4か月,8か月の平均値に差があるかを,反復のある一元配置の分散分析で検討したところ,Symptomsに5%水準で有意差が認められた.さらに多重比較を行った結果,Symptomsのベースラインと8か月で有意差がみられ,症状は有意に改善していた.総スコア,Activity,Impactでは有意差を認めなかった.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top