【目的】軽症・中等症COPD患者に対する看護外来における継続支援プログラムを開発し,プロトコル案に基づく支援を行い,その有効性を評価すること.
【研究方法】対照群のないパイロットスタディ.2014年5月~2015年5月に,看護師6名の協力を得て,軽症・中等症COPD患者19名に対してプロトコル案に基づく療養支援を実施した.主たる指標は健康関連QOL尺度のSGRQ Ver. 2日本語版を用いた.データ収集は,ベースラインから4か月毎に最長12か月迄の支援実施後に,連結可能匿名化した自記式質問紙調査を行った.
【結果】SGRQの総スコアと3つの構成領域スコアに関して,初回,4か月,8か月の平均値に差があるかを,反復のある一元配置の分散分析で検討したところ,Symptomsに5%水準で有意差が認められた.さらに多重比較を行った結果,Symptomsのベースラインと8か月で有意差がみられ,症状は有意に改善していた.総スコア,Activity,Impactでは有意差を認めなかった.