日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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研究報告
呼吸ケアサポートチーム(RST)が人工呼吸安全管理にどう貢献しているか
塩見 基山本 晃市宮崎 慎二郎広瀬 絵美子市川 裕久荒川 裕佳子森 由弘
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2016 年 26 巻 2 号 p. 306-312

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抄録

当院の「呼吸ケアサポートチーム(RST)」は2001年4月に設立された.人工呼吸の安全管理に関して,設立当初より臨床工学技士(CE)が主として担当し,日本呼吸療法医学会より発表された「人工呼吸器安全使用のための指針」を参考に,人工呼吸安全管理体制を見直し,さまざまな取り組みを行ってきた.RSTが中心となり「人工呼吸器ラウンド」,「院内NPPVインストラクタ―活動」,「院内A級ライセンス制度」などを立ち上げ,人工呼吸の安全性の向上を目指した.人工呼吸の安全管理において,単独部署の取り組みだけでは十分な成果をあげることができない.また,多職種が集まって会合を行うだけでは成果をあげることは難しい.各職種が様々な介入を行い,各職種がお互いの意見を受け入れ,相互理解を深めることができる環境が必要である.これを長期に継続させることにより,院内全体の呼吸療法スキルのボトムアップが図られ,人工呼吸の安全性が向上すると考える.

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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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