2018 年 27 巻 2 号 p. 132-136
がん,非がんの緩和ケアが注目される昨今,エンドオブライフに向けた自己決定支援が取り上げられている.
特に慢性呼吸不全のエンドオブライフケアにおいては,患者,家族を含めた話し合いが必要不可欠であり,それがACP(アドバンス・ケア・プランニング)であり,初診時からACPは開始されるべきものである.繰り返す話し合いの中で患者の意向を共有し,どのタイミングでAD(事前指示書)を作成していくかを見極めるためにも何度でもACP(話し合い)を意識して診察していくことが必要である.またそれは,主治医が一人でするものではなく,また看護師,MSWなどに委ねるものでもなく,チームアプローチとして行って行くものである.医師はそのコーディネーターとして船頭を務める必要がある.