2019 年 28 巻 1 号 p. 1-5
本チームは呼吸器内科系疾患,胸部や腹部の外科周術期,肝移植や骨髄移植症例,集中治療室入室症例,人工呼吸器装着症例,化学療法症例,終末期症例など幅広い疾患や症例を対象としている.術後の離床促進と合併症予防を目標とした周術期リハビリテーションは特に重要なミッションの一つであり,周術期リハビリテーションプログラムの確立を目標に掲げてきた.この目標に向けた礎として,我々は術式が異なる様々な疾患を対象とし,周術期における患者の状態とリハビリテーションの経過に関する観察研究を行い,身体機能や健康関連QOLが術前後でどのような状況であるか,術後アウトカムにどのように影響するかを明らかにしてきた.本研究で得られた主な結果として,周術期の身体機能を把握する上で,6分間歩行試験は簡便で有用な手法であると示唆された.