日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
重症患者における人工呼吸器抜管後の経口摂取開始日と退院時普通食経口摂取との関連
渡辺 伸一 金谷 貴洋岩崎 拓海渡辺 静香小久保 晃森田 恭成
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2024 年 32 巻 2 号 p. 218-224

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抄録

【目的】人工呼吸患者における退院時の普通食経口摂取自立と抜管後の経口摂取開始までの日数との関連について調査した.

【方法】対象は48時間以上人工呼吸管理となった患者で退院時の普通食経口摂取自立[functional oral intake scale(FOIS)≧6]と非自立(FOIS<6)の2つのグループに分類し,比較検討した.解析は,普通食経口摂取自立を目的変数とした多変量ロジスティック回帰分析を行った.

【結果】903例の取り込み患者のうち,136例(普通食経口摂取自立群94人,非自立群42人)を解析対象とした.多変量ロジスティック回帰分析の結果,年齢(オッズ比:0.96,95%信頼区間:0.93~0.99,p=0.028),初回経口摂取までの日数(オッズ比:0.95,95%信頼区間:0.90~0.99,p=0.009)が有意な変数であった.

【結論】年齢および抜管後経口摂取の開始までの日数は,退院時の普通食経口摂取自立と有意に関連していた.

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© 2024 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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