2024 年 32 巻 3 号 p. 364-370
【背景と目的】非がん性呼吸器疾患は予後予測が困難でACPのタイミングを困難にさせ,支援が進んでいない.そこで,先行研究から非がん性呼吸器疾患患者と家族への看護師のACP支援の特徴を明らかにし,課題を検討した.
【対象と方法】医中誌Web版で2011年~2021年,「呼吸器疾患 NOT (COVID OR がん)」AND「アドバンスケア計画」で検索し,14論文を分析した.看護師のACP支援に関する内容からコードを抽出し,Text Mining Studio Ver 7.1を用いて分析した.
【結果】「患者」「家族」「伝える」が高頻度に抽出された.係り受け頻度解析で「家族-伝える」「患者-介入」等があり,ことばネットワーク分析で「患者」「家族」「伝える」を中心としたまとまりがあった.「患者」との共起関係で「人工呼吸器」「価値観シート」「ライフヒストリー」「傾聴」「対話」がみられた.
【結語】患者中心のACP支援であるが,患者のみならず家族を交えた支援も不十分で,今後の支援の重要性が改めて示唆された.