超高齢社会である本邦において重要な疾患である誤嚥性肺炎について,入院患者の特徴や90日生存に影響を与える因子,歩行能力低下に関与する因子を検証した.本研究の対象は高齢者315症例で,栄養状態の悪化や身体・認知機能の低下が顕著であった.A-DROP,GNRI,性別が90日生存に,また,A-DROP,GNRI,初回離床日数が歩行能力維持に関与する因子として抽出された.疾患重症度に加えて,良好な栄養状態が生存率の向上や歩行能力の維持に不可欠であること,加えてADLの維持には早期離床を進めていくことの重要性が示唆される.本研究の結果から,低栄養状態やADL低下を伴う高齢者へのリハビリテーションと栄養ケアの統合的なアプローチが求められる.今後,さらなる高齢化が進む中で,誤嚥性肺炎患者の多面的な評価と多職種連携による適切な介入が必要不可欠である.