日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
気管支喘息発作要人工換気156例の臨床的検討
宮城 征四郎喜屋武 幸男吉嶺 厚生大滝 美浩小浦方 啓代
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1995 年 4 巻 3 号 p. 178-182

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抄録

1979~1993年の15年間に本院で経験した喘息発作要人工換気症例156例についてその臨床実態を検討し,喘息発作人工換気周辺の諸問題について,本院の治療戦略を紹介した.1986~1987年の2年間に急増した要人工換気件数はその前後でMDIのregular use を積極的に導入した結果と思われた.換気モードについては,人工調節的低換気法が従来の通常調節・補助換気法に比して圧外傷による合併症も少なく,人工換気時間も有意に短かった.人工換気経験のある喘息患者の家庭に酸素を設置して,発作と同時に酸素療法を開始された症例には死亡例がなく,長期予後についても有意に酸素非設置群に比して良好であった.

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© 1995 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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