1999 年 8 巻 3 号 p. 207-212
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者33名を対象に,外来通院で呼吸リハビリテーション(呼吸リハビリ)を実施し,前後に生理学的検査と心理社会的評価を行い,呼吸リハビリの効果を心理的影響とQOLの側面から検討した.運動耐容能の増加には,呼吸困難感およびQOLの改善が関連し,また疲労に関する心理的因子も重要であった.心理社会的側面の変化(不安感の低下,緊張・抑うつ・混乱の軽減,活気の改善)も認められ,セルフ・エフィカシーの高い患者で運動耐容能がより改善する傾向がみられた.