日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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原著
特発性肺線維症による在宅酸素療法を継続させるための訪問看護婦の役割について
―Finkの危機モデルを用いての検討―
合澤 亜矢子小野田 一枝岡村 樹太田 智裕
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1999 年 8 巻 3 号 p. 265-270

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抄録

在宅酸素療法(HOT)継続が困難な特発性肺線維症患者に対し,Finkの危機モデルにそってアセスメントを行った.そして,HOTを継続させるための訪問看護婦の役割を検討した.その結果,防衛的退行の段階から承認の段階の間に十分な関わりをもつことで,適応の段階へ導ける可能性が高くなるということがわかった.それは,酸素吸入流量にかかわらず,急性増悪がなければHOTの継続が可能となりうることにつながり,効果的なアプローチの一方法と考えられる.また,患者同様,介護者(キーパーソン)へも看護介入していくことが,訪問看護婦の役割として大切であると考えられた.

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© 1999 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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