超音波検査技術
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研究
上行大動脈径は腹部大動脈瘤検出の有用な予測因子である
風間 知之大瀧 陽一郎渡部 裕美白田 亨土屋 隼人須貝 孝幸橋本 直土和根崎 真大田村 晴俊西山 悟史渡邉 哲森兼 啓太渡辺 昌文
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2020 年 45 巻 1 号 p. 21-31

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抄録

目的:経胸壁心臓超音波検査における一般的計測指標である上行大動脈径が腹部大動脈瘤の予測因子として有用か検討した.

対象と方法:2016年1月から2017年8月の間に当院で経胸壁心臓超音波検査を施行した4,154例(男性2,526名,女性1,628名,平均年齢67±14歳)を対象に上行大動脈径と腹部大動脈径の関係を検討した.腹部大動脈径は30 mm以上を腹部大動脈瘤と定義した.

結果と考察:全4,154例中168例(4.0%)に腹部大動脈瘤を認めた.腹部大動脈瘤群は非腹部大動脈瘤群と比較して高齢で,男性が多く,虚血性心疾患および高血圧性心疾患の合併が多かった.腹部大動脈瘤群では非腹部大動脈瘤群と比較して有意に上行大動脈径,左房径および左室心筋重量係数が高値であった.多変量ロジスティック解析では,上行大動脈径が腹部大動脈瘤の独立した予測因子であった.ROC曲線解析では,上行大動脈径のカットオフ値は31 mm, ROC曲線下面積,感度および特異度はそれぞれ0.675, 69%および59%であった.年齢,性別,心疾患,左室心筋重量係数を含めた腹部大動脈瘤の予測モデルに上行大動脈径を加えると,ROC曲線下面積,総再分類改善度および統合判別改善度が有意に上昇した(p<0.0001).従来の危険因子に上行大動脈径を加えることで,腹部大動脈瘤の予測能が改善した.

結論:上行大動脈径は積極的に腹部大動脈瘤を検索するかを判断し得る有用な計測指標であり,腹部大動脈瘤の早期発見および早期治療に繋がる可能性が示唆された.

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© 2020 一般社団法人日本超音波検査学会
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