抄録
訪問看護を必要とするストーマ保有者のQOL向上を図るために、訪問看護師の援助の実際から課題を明らかにすることを目的に、訪問看護師12名に対して半構成的面接を実施した。その結果、訪問看護師は【限られた資源の中でのストーマケア】を行い【ストーマ保有者を取り巻く連携の不確かさと期待】の中でケアを実施していた。訪問看護における環境は、病院やストーマ外来、装具販売店、メーカーなどの連携が明確化されていない状況であり、訪問看護師が利用困難な環境であることが明らかになった。今後の課題は、訪問看護師が必要に応じて、ストーマケアを相談できる連携システムを整える環境が必要である。