日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
原著
ストーマ保有者における灌注排便法と自然排便法のQOL比較
藤井 公人駒屋 憲一河合 悠介臼井 弘明小林 一郎森浦 滋明松本 隆利橋田 弘子
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キーワード: 灌注排便法, 自然排便法, QOL
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2009 年 25 巻 2 号 p. 1-8

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抄録
 灌注排便法あるいは自然排便法を実施しているストーマ保有者のQOLおよび生活上の問題点を検討し,両者の差異を検討した.ストレス,支援体制,ストーマに対する満足度のストーマ関連QOLでは両者に差はなく,身体的状態,活動性,心理的状態,自尊心,セクシュアリティー,経済的側面の日常生活QOLでは,自尊心で灌注排便法使用者が有意に高いQOLを示した.また入浴様式において両者に差を認め自尊心との関連が示唆された.自然排便法は安全かつ生理的な排便法で全てのストーマ保有者が理解すべきであるが,灌注排便法は,適応および身体的負担に問題がなければQOL上の利点もあり,ストーマ保有者自身の選択を基に習得可能な手技である.
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