2011 年 27 巻 2 号 p. 45-51
目的:ジメチルイソプロピルアズレン(アズノール軟膏Ⓡ以下、アズノール軟膏)に増粘剤であるカルメロースナトリウム(カルメロースナトリウム原末Ⓡ以下、CMCNa)を添加した軟膏を、消化酵素を多く含む水様性排泄物が付着する皮膚に用いることにより、痛みの緩和と発赤、糜爛、潰瘍の改善に有用であるか否かを検討した。
方法:CMCNaの配合比率を変えた3種類の軟膏を作成し、4症例に使用した。
結果:4症例において、発赤、糜爛、潰瘍は改善した。また痛みの軽減も図れた。
考察:CMCNaの配合調整をおこなったアズノール軟膏の使用により、発赤、糜爛、潰瘍は改善した。様々な排泄状態に最適なCMCNaの配合比率の調整の選択には、更なる症例の集積が必要である。