日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
災害時におけるストーマ・排泄ケア論文
災害時のオストメイト支援-東日本大震災の体験からの提言-
小田切 宏恵
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2012 年 28 巻 3 号 p. 71-78

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抄録
 3月11日東日本大震災が起きた。今回、岩手県被災地(宮古・釜石・陸前高田)で避難されたオストメイト3名一自宅避難者・避難所生活者・遠方避難者からの発災急性期の被災地でのインタビューと被災地で共に活動した全国保健医療福祉スタッフからのインタビューから東日本大震災でのオストメイトの抱える問題を時系列で分析した。発生した問題点は、ストーマ装具入手困難・避難所でのストーマ装具交換や周囲皮膚のスキンケア環境の不備・被災オストメイトとオストメイト支援者の被災地への交通手段の途絶・災害要支援者であるオストメイトに災害支援の情報が入らない・災害時に保健医療福祉スタッフがオストメイトを要支援者として急性期にピックアップしにくい状況があると5つ挙げられた。この対策として
 1.災害時(今回は津波災害)では、ストーマ手帳や装具を持ち出す時間的余裕はなく、災害拠点病院での汎用型のストーマ装具の備蓄が求められる。  2.災害時の避難所における装具交換場所確保や装具交換必要物品備蓄の問題(水洗不可・個室確保不可・臭いの問題の対応等)は、発災初期から必要である。
 3.オストメイトが交通手段確保困難・情報発信困難な状況下で、発信できる情報伝達方法の整備(携帯電話利用方法・災害オストメイトダイヤル等の整備)が求められている。
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