日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
28 巻 , 3 号
28巻3号(通巻76号)
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
表紙
災害時におけるストーマ・排泄ケア論文
  • 小田切 宏恵
    2012 年 28 巻 3 号 p. 71-78
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     3月11日東日本大震災が起きた。今回、岩手県被災地(宮古・釜石・陸前高田)で避難されたオストメイト3名一自宅避難者・避難所生活者・遠方避難者からの発災急性期の被災地でのインタビューと被災地で共に活動した全国保健医療福祉スタッフからのインタビューから東日本大震災でのオストメイトの抱える問題を時系列で分析した。発生した問題点は、ストーマ装具入手困難・避難所でのストーマ装具交換や周囲皮膚のスキンケア環境の不備・被災オストメイトとオストメイト支援者の被災地への交通手段の途絶・災害要支援者であるオストメイトに災害支援の情報が入らない・災害時に保健医療福祉スタッフがオストメイトを要支援者として急性期にピックアップしにくい状況があると5つ挙げられた。この対策として
     1.災害時(今回は津波災害)では、ストーマ手帳や装具を持ち出す時間的余裕はなく、災害拠点病院での汎用型のストーマ装具の備蓄が求められる。  2.災害時の避難所における装具交換場所確保や装具交換必要物品備蓄の問題(水洗不可・個室確保不可・臭いの問題の対応等)は、発災初期から必要である。
     3.オストメイトが交通手段確保困難・情報発信困難な状況下で、発信できる情報伝達方法の整備(携帯電話利用方法・災害オストメイトダイヤル等の整備)が求められている。
  • 齋藤 弘美, 佐藤 真知子, 森谷 恵子, 中村 恵美, 風間 理郎, 佐藤 智行, 天江 新太郎
    2012 年 28 巻 3 号 p. 79-83
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
    東日本大震災は大きな被害をもたらし,ライフラインが寸断され、多くのオストメイトがケアに大きな影響を受けた。震災によるオストメイトの現状を把握する目的で、当院通院中のオストメイトにインタビューガイドに沿った聞き取り調査を行った。今回の震災では津波による影響が大きく、ライフラインの復旧は地域により違いがあったが、ケアには断水による影響が大きく関与していた。連絡手段が寸断された不安をほぼ全員が訴えており、今後ライフライン停止時の通信手段の確保や相談窓口などの構築について考えていく必要がある。継続的に災害時の具体的なケア指導・ストーマ用品の備蓄・分散保管の確認が必要である。
  • 國井 久美子, 橋本 明彦
    2012 年 28 巻 3 号 p. 84-89
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
    The present study assessed the status of ostomates who had obtained ostomy appliances at disaster base hospitals after the Great East Japan Earthquake. ln addition, we examined the supply process for these appliances and considered measures to help ostomates to prepare for future disasters. Eighty percent (n=38) of the ostomates supplied with the appliances had not attended regular consultation at stoma outpatient clinics, which made them ill-prepared for the disaster. Seventeen percent (n=8) visited disaster base hospitals before relief supplies arrived, and received sufficient appliances from those stored at the hospital. To prepare for future disasters, ostomates should be strongly encouraged to make regular and continuous visits to stoma outpatient clinics, attend classes on maintaining a normal social life, and join a patient association. Support systems would be greatly enhanced by greater storage of appliances to be used in emergency situations, especially at disaster base hospitals. Supply routes for appliances and methods for information dissemination to ostomates should also be reconsidered, with the cooperation of local governments.
  • 柴﨑 真澄, 齋藤 優紀子, 菅野 恵子, 佐藤 美絵, 大内 佳美, 永崎 真利子, 佐藤 厚子, 児島 智恵, 國井 久美子, 稲田 ゆ ...
    2012 年 28 巻 3 号 p. 90-95
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     東日本大震災のストーマ装具支援について検討するため、装具提供支援を行ったWOCNヘアンケート調査を行った。
     支援装具が到着するまでの4日間は、院内在庫で対応したが、物品に限りがありストーマ保有者の要望に対応できなかった。ストーマ保有者自身が使用している装具の品名を把握していない、支援装具には必ずしも一致したのが渡せないこともあり、適切に指導できる人材が必要で、WOCNで対応できた。また、はさみを使用できない、自分の装具・装具交換に固執しているなど日常から臨機応変に対応できる指導が重要である。支援物品は、患者会、学会、用品協会と話し合い、支援物品を公開することで、各自在庫の確保ができると思われる。
  • 大村 裕子
    2012 年 28 巻 3 号 p. 96-102
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     東日本大震災が起きて、私は開業ETとして震災支援を試み、また、当学会理事としての支援活動にも関わった。個人で行った支援は相談窓口の開設、ストーマ用品協会による装具供給ポイントと東北装具販売店のマップ化である。また、学会としては被災オストメイトのストーマ外来を受け入れられるように「JSSCRオストメイト受け入れ施設」として全国の病院リストを作成した。また、震災後9ヶ月経過した時点で東北6県の認定看護師に対して郵送によるアンケート調査結果を行い震災によるストーマ保有者の被害の実態を調査した。これらの結果を見直し、当学会としての災害対策のあり方を提言する。
  • 日本ストーマ用品協会  事務局
    福元 真一
    2012 年 28 巻 3 号 p. 103-112
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     東日本大震災発生直後、日本ストーマ用品協会は、独自で制定した「災害時対策マニュアル」に即し「日本ストーマ連絡協議会」と連携の上、早期に、緊急支援物資としての無償ストーマ装具を被災地に搬送した。それに付随し、ストーマ及びマニュアルの浸透不足、情報活用に関する問題等が見えてきた。この教訓を今後に活かすために東日本大震災時の活動内容と課題を報告する。
  • 日本ストーマ・排泄リ ハビリテーション学会 広報委員会
    青木 和惠, 河合 俊乃
    2012 年 28 巻 3 号 p. 113-115
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     広報委員会は、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会(以後、JSSCR)Web Site担当委員会として、東日本大震災時にWeb siteを運営した。その経験から災害時にはWeb Siteが非常に有用な情報発信・収集手段となること、その運営には究極の効率が求められることがわかった。そこで専門分野を同じくする学会と連携して「関連学会共通災害時Web Site」を運用することを提言する。このWeb SiteはJSSCR危機管理の中の一つとして他の事項と関連して行われるべきで、これには災害時の危機管理を行う危機管理委員会の存在が必須となる。またWeb Siteのみではなく、支援物資、災害時マニュアル、医療者派遣などにも連携が必要である。
原著
  • 尾崎 麻依子, 野澤 慶次郎
    2012 年 28 巻 3 号 p. 116-122
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/03/30
    ジャーナル フリー
     2008年1月から2009年10月までに帝京大学医学部附属病院消化器外科でストーマ造設術を施行した106例からストーマサイトマーキングの効果と問題点を検討した。
     1.マーキング施行例ではストーマケアに重要な「装具の安定性」「皮膚障害の減少」という効果が得られた。
     2.管理困難の要因は、マーキング施行例の80%はストーマ造設術によって発生した外科的合併症であったのに対し、マーキング非施行例の75%はストーマの位置で回避でき る問題であった。
     3.マーキング施行例であってもリスクファクターの存在、外科手術との関係、ストーマ造爾後の腹壁変化によってストーマ管理困難になりえる。
症例報告
地方会抄録(地域研究会記録)
編集後記
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