2015 年 31 巻 3 号 p. 100-104
管理困難な双口式ストーマ脱出に対して種々の報告があるが、確立された術式はない。今回、われわれは双口式ストーマ脱出に対しAltemeier法を応用してストーマ形成術を3例に施行した。症例は2例が横行結腸の脱出で、1例が回腸の脱出であった。脱出長は10から15cmであった。全例で術後創痛は全くなく、2日目より食事を開始し、3日目より本人のストーマケアを再開できた。平均手術時間は46.5分であった。本術式は皮膚切開や開腹術を要しないため低侵襲であるだけでなく、腸管切除することにより他の術式より高い根治性が期待できる。また術前と同じストーマに戻るためストーマ管理も容易である。本術式は手技が容易であり、ハイリスク症例にも適応でき有用な方法と思われる。