抄録
コア・コンピタンス経営では、企業独自の中核能力が注目を浴びた。しかし、企業の個性というものを考えると、中核技術をもとに製品をつくりだすときに、デザインが違いを出す最大のポイントとなる。強力なデザイン・パワーを用いるとともに、デザイン・マインドを持ったトップ・マネジャーがデザインを全社戦略の武器として取り扱うことで、企業は卓越さを手にすることができるだろう。特に、トップ・マネジャーのデザイン・マインドは、戦略がないと言われる日本企業の中でも、例外的に戦略があると見なされるソニー、ホンダ、シャープなどに顕著である。トップ・マネジャーそれぞれにデザインの力点の置き場に違いはある。しかし、そうしたデザイン・マインドの差が、企業に個性を与えているのである。