抄録
製品や掲示において複数色を使用する場合、正常色覚、色覚異常、加齢(水晶体の黄変)など多様なユーザすべてが各色同士をある程度以上区別できるという条件と、統計的に多数である正常色覚者に訴えるデザイン性、審美性を実現するためにデザイナーが使用したい色であるという条件とを、デザイナーが満足できる範囲内で最適にバランスさせることが理想的である。本研究では、デザイナーが満足できる範囲内で前述の二つの条件を最適にバランスさせたn色を対話的、系統的に決定する数理的手法およびそれを実装したソフトウェアの研究、開発を行なった。提案した手法を、東京の地下鉄の路線図に用いられている13色に適用し、ユーザの多様性を考慮して全体的な識別性を向上できることを検証した。