抄録
この研究の目的は、デザインプロセスの中で、コンセプトをつくることを支援するシステムを提案することである。一般的には「コンセプトから形を導く」という過程が問題として取り上げられることが多いが、この研究では「形からコンセプトを導く」ことに焦点を当る。概念を様々な知識や経験のネットワーク構造であると捉え、次のような方法でデザインコンセプトの構築を支援できると考えた。(1)チームで行うデザインを対象とし、そのデザインに関するアイデアスケッチを複数用意する。(2)それぞれのスケッチの特徴を具体的に表すキーワードを見つけ、システムにインプットしていく。(3)システムが、それらのキーワードをデマテル法を応用し構造化していくことで抽象概念をつくっていく。