Web環境における市民芸術表現には、我々にとってどのような「学び」や「物語り」を生み出す可能性があるのだろうか。これについて明らかにすることが研究目的である。 市民芸術の活動事例として幼稚園の教育実践『作品展』を紹介し、そこでの学びや物語りが起こる仕組みを捉える。それを手がかりにWeb上で市民芸術表現を展開できるプラットフォームのデザインの枠組みを明らかにした。それは自己と他者との多層的な関わりを設定すること。そしてイメージ及び非日常性と現実世界とのやりとりを設定し、表現につながるように設定すること。一貫した理念の設定と表現活動の連続性について設定すること。これらによって主体的な学びが生まれ、価値ある情報を創り出すことができる。