抄録
美野島校区は博多駅から約1km南に位置する住宅と商店が混在したエリアである。校区には住宅開発を中心とする様々な開発が進んでいるが、商店街幅員の狭さに伴う通行の危険性等、様々な課題が要因となって商店街離れが進み、まちの活力低下を招いている。国土交通省の社会実験は地域活性化を目的とした政策であり、美野島校区では社会実験を通じて様々な施策を実施することで今後のまちづくりに役立てることを計画した。本研究は社会実験に参加し地域活性化のためのデザイン手法の有効性について検証するものである。全ての計画は過去に実施された住民アンケート結果や、住民参加によるワークショップで抽出されたまちづくりへの意見に基づいている。今回の社会実験では住民の意見を元に、実施計画に対してデザイン研究の視点を取り入れた点において、各種の施策に対する効果を予測する上で有効な手法であったと予測される。各施策への住民からの評価は高く、したがって今後は評価のポイントを明らかにすることに加え、取り組み規模の違いによる検証等を行い、地域活性化を目的とした上での適切なデザイン手法の導入について検討を重ねるべきと考える。