日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第53回研究発表大会
セッションID: D09
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戦後の日本における事務用椅子形態の変遷
*白石 光昭
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抄録
戦後日本のオフィスチェアは,高度成長によるオフィスへの意識の高まり,パソコンの導入による姿勢の変化等々により様々な特徴を持ち,変化し続けてきたが,その変遷をまとめた資料は少なく,全体を概観できない。本研究では,1966年以降のオフィスチェア254脚を対象に,数量化三類とクラスター分析を用いて,その形態の変遷を概観した。その結果,戦後日本の事務用椅子の形態は,大きく8グループに分類することができ,年代ごとに移り変わってきたことが分かった。また,背の縦横比は相対的に横長から縦長へ,座_-_背間のあきは大きくあいているものからあきが無いものへ,そして座・背一体型のものへと変化し,背のボリュームが徐々に大きくなっていることも分かった。 また,1980年頃から始まったOA化が,事務用椅子に大きな影響を与えたと推測される。今後の課題として,これらの形態のどんな部位が印象に影響を与えているかを調べることを考えている。
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© 2006 日本デザイン学会
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