抄録
ソフトウェアの分野では、開発の低コスト化や、期待される品質の高度化を背景として、実際にインタラクションできるアプリケーションやコンテンツを開発しながら、機能・表現の検討や磨きを進める開発スタイルが広がっている。デザイナーにも、実際に活動を生み出しながらその中で考えること、そのために必要な技能を高めることが求められている。
本稿では、日本デザイン学会情報デザイン研究部会のためのWebアプリケーションのデザイン開発を事例とした報告をする。このWebアプリケーションの目的は、メンバー間のコラボレーションを円滑化・活性化させるとともに、活動内容を外に向かって示すことである。Webアプリケーションの概要デザインと、主な機能の実装によるデザイン検討について紹介しながら、情報デザインのプロセスを述べる。
開発の過程で研究メンバーは、「作りながらデザインする」ことの効果や課題を理解し、プロジェクトをより効率的に進めるための技術を探究している。参加している学生メンバーは、「絵を描くこと(考えること)」と「生み出すこと(作ること)」との両方を体験しながら、インタラクションデザインを学ぶ。