近年、鉄道駅券売機は多機能化の一途を辿っている。また鉄道IC カードの登場・普及により、全国的にタッチパネル式のものが多く、ひとつの画面上で多くの操作が行える最新式の券売機の導入が進んだ。券売機の多機能化に伴い、画面表示は複雑化し、現状では多機能化された券売機ユーザーインターフェイス(以下UI と略す)の使いやすさについての検証や規格化はなされていない。また、これまでの鉄道駅券売機に関する研究では、金額ボタンを選択してきっぷを購入する動作のみに着目したものが多く、その他の機能に関しては検証がなされていないことが分かった。また、日本は超高齢社会に突入し、公共交通において益々の高齢者対応化が求められている。そこで、本研究では、多機能・複雑化された券売機のUI に対して、高齢者・若者ともに使いやすい改善をするため、高齢者・若者の使いづらさの違いに着目して、機器評価を行った。