日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第57回研究発表大会
セッションID: P33
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ディスプレイ上のターゲット探索における視線遷移特性の研究
*滝澤 功長尾 徹赤澤 智津子
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抄録

本研究は、ディスプレイ上で情報を閲覧し探索しているときの視線の動きを視線解析装置を用いて分析した。探索状況の抽出と呈示方法の選定実験を経て、Webページを想定したターゲットとディストラクタ(妨害刺激)で構成された簡略的な探索状況を定義した。そして、この探索状況をもとに抽出する視線遷移特性を定義し、特性を示す。さらに、文脈手がかり効果による視線遷移特性の推移を検証した。 ・探索状況の抽出と呈示方法の選定実験では、視線特性を抽出するための呈示画面を定義した。さらに、最も刺激の強いディストラクタ選定、開始点とターゲット及びディストラクタの配置による視線傾向、その配置全体の傾斜角度ごとによる視線傾向を検証し、示唆した。 ・視線遷移特性抽出実験では、定義した呈示画面を基にアイマーク軌跡分析と停留点軌跡分析を行いディストラクタ配置毎による誘目度を分布図として明らかにした。 ・文脈手がかり効果における視線特性推移の検証実験では、文脈手がかり法を用いた場合の視線軌跡の傾斜角や経由座標点の収束値の値、収束過程の推移量を表し、推移特性を同時に示唆した。 以上の実験を通じて、ディスプレイ上のターゲット探索における視線遷移特性を明らかにした。

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© 2010 日本デザイン学会
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