抄録
日常生活の中で,メディア技術が様々な場面で活用されているが,多くの人にとってその操作はいまだ複雑で直観的ではない.昨今ではこ人々の生活の中に自然に融合するインタフェースを目指し,Natural User Interface(以下NUI)の研究が手がけられている.筆者らは,新しいNUIの実現可能性を提案するため,テキスタイル素材に注目し,高機能なテキスタイルを開発し,それを利用したメディアインタフェースを試作した. 具体的には,RFID(Radio Frequency IDentification)タグを糸状に加工したRFIDヤーンを使ったRFIDテキスタイルの製造を実現し,様々な形状に縫製できることを可能にした.また,導電性を有する銅繊維を蛸糸として螺旋状に巻き付けて製造した導電性糸を用いRFIDタグを読み取るためのテキスタイル形状のアンテナを設計し,加工自由度の高いテキスタイルアンテナを実現した.そして,それらを用い,「浴衣」と「のれん」を試作し,浴衣を着た人がのれんを通る自然な動作を抽出し,属性や状況を把握する仕組みとしてスマートのれんのシステムを提案した.